2019-20年秋冬シーズンの「アマゾン ファッション ウィーク東京(Amazon Fashion Week TOKYO)」が、3月18日にいよいよ開幕する。今シーズンは計52ブランドが参加。海外でショーを行っているブランドをはじめ、若手からベテランまで注目ブランドが目白押しだ。そこで「WWDジャパン」は中でもイチ推しの12ブランドをピックアップ。各デザイナーにショーへの意気込みや見どころを聞いた。
今回が2回目のショー。これまでは単に服が好きで突っ走ってきましたが、今はブランドを持つことの意味や責任感など、少し違った感情があります。コレクションでは、“EMO”をテーマに感情の揺れ動くさまを表現しました。会場は、昭和初期に建てられた洋館。葉巻で財を成した人物が、息子のために残したそうです。経年変化で汚れなどはありますが、愛を感じる場所。コレクションもこの場所と同じく愛が感じられ、残していきたいと思えるものにしたいです。
ショーのテーマは“VOICE”。夜が想起させる幻想と、聞こえてくるさまざまな音にインスピレーションを受けました。ブランド独特の色彩をまとった洋服たちや、ランウエイの美術装飾、会場を流れるショーの空気感を通じて、ブランドの世界観を来場者の方々と共有できたらと思っています。
インスピレーション源は1997年公開の米SFスリラー映画「ガタカ」や、ジム・ジャームッシュが監督・脚本を担当した2013年公開の「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ」などです。“LANDSCAPE”をテーマに、日本国内の産地と協力して作った、さまざまな編み地の組み合わせからなるニットウエアやテキスタイルを発表します。また、前回に引き続き今回も、演劇作家の藤田貴大さんにテーマに合わせて文章を書いていただきました。「マラミュート」の世界観を是非お楽しみください。
ショーのテーマはパリと同じく“DETAIL”。画面の向こう側へ。画面の上では伝えられない服を、画面の上では分からない服を。普段は通り過ぎてしまうようなちっぽけなことに価値を見出したい。神は細部に宿る。細部を着る。その思いをコレクションで表現します。同じテーマでも、パリではパリの闘い方、東京では東京の闘い方をしたいと思っています。パリとは異なる発表を楽しみにしていてください。
前回に引き続き、テーマの中心は“多様性”。時代の変化に基づく社会の流れ、人そのものや行動の多様化に柔軟に対応できるファッションをリアルに描いています。モデルには、さまざまな個性を持つ方を起用したほか、服や素材、演出にもさりげないトリックを散りばめています。今回は、これまでブランドとして取り組んだことのない新たな領域に足を踏み入れました。ご来場いただいた方もきっと驚かれると思います。
1年ぶりとなる今回のショーは、“子供のころの礼拝の記憶”がキーワード。学生時代に授業の一環で行っていた礼拝の時間は、個人的にはどこか神さまを通じて自分と向き合う時間だったのかな、とふと思いました。いろいろな感情で日々コレクションが揺れ動くので、どんなショーになるのか、僕自身も想像がつかず、楽しみにしています。それを来場者の方にも体感してもらえたらと思っています。
ここ数シーズンは、特定のコンセプトやインスピレーションからデザインすることはしていません。それでもあえてコンセプトは何かと問われたら、自分自身が普段無意識のうちに感じたり、考えたりしていること。「シロマ」ではデザインだけでなく、パターンも全て私が製作しているので、シルエットやディテールの作りこみまで見ていただければと思います。野外でショーを行うので、雨が降らないように祈っていただけるとうれしいです(笑)。
2年ぶりの東京では、イタリアのサルダリーニ社が開発した、動物に負担をかけない素材“カシミヤフレークス”とコラボレーションしたカプセルコレクションを発表します。環境と調和の関係性を考慮し、カッティングやカラーパレットに「ウジョー」らしさを取り入れました。今回のプロジェクトが、人々のファッションへの意識が変わるきっかけになればと願っています。
“3D-2D-3D”をテーマに据え、ゲストパフォーマーのピアニスト、横山幸雄さんにその場で受ける即興的なインスピレーションで生演奏していただきます。目の前の形と音が一体化する経験を、存分にお楽しみください。
今回は、前シーズンからスタートした“手のひらの旅”の第2弾。日本や世界各地の貴重な手仕事と出会い、新しいプロダクツでファッションと融合させるシリーズです。“雪の恵み”と題し、前回と同じく雪の青森県を旅しました。そこで出合ったこぎん刺しや津軽漆、打刃物などとコラボレーション。ロードムービーとプレゼンテーションで新しいコレクション発表の在り方を提案します。
テーマは“Grunge”。初めてのランウエイ形式での発表なので、動きがあるからこそ感じられるアイテムの質感やディテールに注目していただければと思っています。「チノ」というブランドを気張らず、より良く伝えられる方法を考えています。楽しみにしていてください。
“WABISABI”をテーマに、流れの中で成熟して産まれた、違和感を覚える服を表現しました。モデルの動きや、オリジナルで作成した音楽と共に、「ジエダ」とはどのようなブランドなのか、知っていただけたらうれしいです。